京大2015年度理系第6問(確率)

この記事の所要時間: 514

問題.

\(2\) つの関数を, \(\displaystyle f_0(x)=\frac{x}{2}, f_1(x)=\frac{x+1}{2}\) とおく. \(\displaystyle x_0=\frac{1}{2}\) から始め, 各 \(n=1, 2, \ldots\) について, それぞれ確率  \(\displaystyle\frac{1}{2}\) で \(x_n=f_0(x_{n-1})\) または \(x_n=f_1(x_{n-1})\) と定める. このとき, \(\displaystyle x_n<\frac{2}{3}\) となる確率 \(P_n\) を求めよ.

京大入試では定番のパターンです. 求めるべき \(P_n\) 以外にも適当な確率を表す変数をおいて, 漸化式を立てて解いていきます. 確率の計算と漸化式を解けるかの2つの内容が問われている問題になっています.

また, 漸化式が \(P_n\) と \(P_{n-2}\) の関係式になるので, \(n\) が偶数・奇数の場合をそれぞれ求めなければいけません.

解答例.

\(\displaystyle x_n<\frac{1}{3}\) となる確率を \(Q_n\) とおきます.

まず, \(f_0(x), f_1(x)\) をどの順に使うかにかかわらず \(0<x_n<1\) です. (\(x_n=f_0(x_{n-1})\) では \(x_n\) は \(0\) と \(x_{n-1}\) の平均に, \(x_n=f_1(x_{n-1})\) では \(x_n\) は \(x_{n-1}\) と \(1\) の平均になっている).

\(\displaystyle f_0(x_{n-1})<\frac{2}{3}\) のとき,

\[x_{n-1}<\frac{4}{3}\]

となり, これは常に成り立ちます. また,

\(\displaystyle f_1(x_{n-1})<\frac{2}{3}\) のとき,

\[\displaystyle x_{n-1}<\frac{1}{3}\]

となり, これが成り立つ確率は \(Q_{n-1}\) なので,

\begin{align*}
P_n&= \frac{1}{2}\cdot 1+\frac{1}{2}Q_{n-1}\\
&= \frac{1}{2}+\frac{1}{2}Q_{n-1}
\end{align*}

次に, \(Q_n\) について考えて,

\(\displaystyle f_0(x_{n-1})<\frac{1}{3}\) のとき

\[\displaystyle x_{n-1}<\frac{2}{3}\]

となり, これが成り立つ確率は \(P_{n-1}\).

\(\displaystyle f_1(x_{n-1})<\frac{1}{3}\) のとき

\[\displaystyle x_{n-1} < -\frac{1}{3}\]

となり, これが成り立つ確率は \(0\) なので,

\begin{align*}
Q_n &= \frac{1}{2}P_{n-1}+\frac{1}{2}\cdot 0\\
&= \frac{1}{2}P_{n-1}
\end{align*}

式(1), (2)から, \(Q_n\) を消去して,

\begin{align*}
P_n=\frac{1}{2}+\frac{1}{4}P_{n-2}
\end{align*}

変形して,

\[P_n-\frac{2}{3}=\frac{1}{4}\left(P_{n-2}-\frac{2}{3}\right)\]

\(\displaystyle x_0=\frac{1}{2}<\frac{2}{3}\) より, \(P_0=1\) なので, \(n=0, 1, 2\ldots\) について

\[P_{2n}-\frac{2}{3}=\left(\frac{1}{4}\right)^n\left(1-\frac{2}{3}\right)\]

整理すると,

\[P_{2n}=\frac{2}{3}+\frac{1}{3}\left(\frac{1}{4}\right)^n\]

また, \(\displaystyle \frac{1}{2}\) の確率で

\(\displaystyle x_1=f_0\left(\frac{1}{2}\right)=\frac{1}{4}<\frac{2}{3}\) または

\(\displaystyle x_1=f_1\left(\frac{1}{2}\right)=\frac{3}{4}>\frac{2}{3}\)

なので, \(\displaystyle P_1=\frac{1}{2}\) で, \(n=0, 1, 2, \ldots\) について

\[P_{2n+1}-\frac{2}{3}=\left(\frac{1}{4}\right)^n\left(\frac{1}{2}-\frac{2}{3}\right)\]

整理して,

\[\displaystyle P_{2n+1}=\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\left(\frac{1}{4}\right)^n\]

以上をまとめると,

\begin{align*}
\left\{\begin{array}{l}
P_{2n}=\frac{2}{3}+\frac{1}{3}\left(\frac{1}{4}\right)^n\\
P_{2n+1}=\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\left(\frac{1}{4}\right)^n
\end{array}
\right.
\end{align*}

スポンサーリンク
sub2
sub2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください