京大2010年度理系[乙]第6問(確率・区分求積法)

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問題.

\(n\) 個のボールを \(2n\) 個の箱に投げ入れる. 各ボールはいずれかの箱に入るものとし, どの箱に入る確率も等しいとする. どの箱にも 1 個以下のボールしか入っていない確率を \(p_n\) とする. 極限値 \(\displaystyle \lim_{n\to\infty} \frac{\log{p_n}}{n}\) を求めよ.

確率と極限を混合した問題. 京大の確率の問題は数列の漸化式とからめてきたり(2014年度第2問, 2015年度第6問など), 他分野との混合問題が多い気がします.

前半の確率の部分, \(p_n\) は正確に求めたいところです.

極限値は, 区分求積法のかたちになっていることに気付けるかどうかがポイントです.

区分求積法

\begin{align*}
\lim_{n\to\infty} \dfrac{1}{n}\sum_{k=1}^n f\left(\dfrac{k}{n}\right) = \int_0^1 f(x)\,dx
\end{align*}

解答.

各ボールの入り方は \(2n\) 通りずつあるので, 入り方は全部で \((2n)^n\) 通り.

どの箱にも 1 個以下のボールしか入らないのは, \(n\) 個のボールがすべて異なる箱に入るときなので, そのような入り方は \({}_{2n}P_{n}\) 通り.

よって, \(\displaystyle p_n=\frac{{}_{2n}P_{n}}{(2n)^n}\)

となります. 次に,

\begin{align*}
\log{p_n} &= \log{\frac{{}_{2n}P_n}{(2n)^n}}\\
&= \log{\frac{2n\cdot(2n-1)\cdots (n+1)}{(2n)^n}}\\
&= \log\left(\frac{2n}{2n}\cdot\frac{2n-1}{2n}\cdots\frac{n+1}{2n}\right)\\
&= \sum_{k=1}^{n} \log{\frac{n+k}{2n}}
\end{align*}

なので,

\begin{align*}
\lim_{n\to\infty}\frac{\log{p_n}}{n} &= \lim_{n\to\infty} \frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n} \log{\frac{n+k}{2n}}\\
&= \lim_{n\to\infty} \frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n} \log\left\{\frac{1}{2}\left(1+\frac{k}{n}\right)\right\}\\
&= \int_0^1 \log{\frac{1+x}{2}} dx\\
&= \Big[(1+x)\log\frac{1+x}{2}\Big]_0^1 – \int_0^1 dx\\
&= \log{2}-1
\end{align*}

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