京大2016年度理系第2問(整数問題)

この記事の所要時間: 311

問題.

素数p, qを用いて

p^q+q^p

と表される素数をすべて求めよ.

素数に関する整数問題です. 答えだけなら簡単に(当てはめて)求まりますが, それ以外に答えがないことを示す必要があります. p, qに小さい素数を当てはめてみることで解答の糸口を探します.

解答.

与えられた式の対称性から, p\leqq qとしてよい.

[1] p=2, q=2のとき

p^q+q^p=2^2+2^2=8より素数でない.

[2] p=2, q=3のとき

p^q+q^p=2^3+3^2=17より素数である.

[3] p=2, q\geqq 5のとき

5以上の素数は, 自然数nを用いて6n\pm 1と書くことができる

(\because 6で割った余りが0, 2, 3, 4である自然数はそれぞれ6, 2, 3, 2の倍数となり素数でない).

このとき,

(1) \begin{eqnarray*} p^q+q^p &=& 2^{6n\pm 1}+(6n\pm 1)^2\\ &\equiv& (-1)^{6n\pm 1}+(\pm 1)^2\\ &\equiv& -1+1\\ &\equiv& 0 \end{eqnarray*}

ただし, A\equiv BA-Bが3で割り切れる(つまり, ABを3で割った余りが等しい)ことを表し, 2\equiv -1, 6n\pm 1\equiv \pm 1を途中で用いています.

(これを合同式といいます. 合同式についてはこちら. )

よって, p^q+q^pは3の倍数であって, p^q+q^p>p+q>3より, これは素数でない.

[4] p\geqq 3, q\geqq 3のとき

p, qはともに奇数なので, p^q+q^pは偶数となり, p^q+q^p>p+q>2なので, p^q+q^pは素数でない.

[1]~[4]より, 素数p, qを用いてp^q+q^pと表される素数は17のみ.

追記.

上にも書きましたが, 今回のような問題では, まず p, q としていくつか素数を当てはめて p^q+q^p が素数になるかを調べてから解答の糸口を探します. まず, 場合分けの[1], [2], [4]の場合はすぐに気が付きますが, [3]の証明が問題です. 実際に小さい素数を当てはめると,

2^5+5^2=57=3\cdot 19, 2^7+7^2=177=3\cdot 59 などから, p^q+q^p が3の場合になると言えそうです. そこで, 5 以上の素数が 6n\pm 1 と書けることを利用して証明ができました.

このような問題では, 3 以上の素数が 4n\pm16n\pm1 と表されることを使うことがあるので, 覚えておきましょう.

大学入試の実際の答案では, 高校までで習わないもの(今回の場合, 合同式\equiv)は自分で定義したうえでなら用いてかまいません. (裏を返すと, 高校で習わない内容や記号を勝手に使うと, 減点されることがあるので, 注意しましょう. )

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