2変数関数の最大値~図形で考える(自作問題1-(10))

この記事の所要時間: 330

問題.

今回は, 自作問題の1-(10), 2変数関数の最大値の解答・解説です.

問題. 

実数p, q0\leqq p<2\pi,\ 0\leqq q<2\piの範囲を互いに独立に動くとき,

z=\dfrac{\cos{p}+\cos{q}}{3+\sin{p}+\sin{q}}

の最大値と, そのときの\sin{p}, \cos{p}, \sin{q}, \cos{q}の値を求めよ.

通常2変数関数の最大・最小値問題では, まず q を固定して p だけを変数と考えて最大・最小となる p (通常 q の関数として表される)を求め, 次にその p を代入して q の身の関数として最大・最小値を求めます.

しかし, 今回の問題では与えられたzpで微分しても複雑な式になり, 上手く解けません.

今回の場合, 分数の形をしているので, zを座標平面上の2点を通る直線の傾きと見なして, 図形で考えていきます.

解答例.

xy平面上で2点A(3+\sin{p}, \cos{p}), B(-\sin{q}, -\cos{q})を考える. このとき,

\begin{equation*} z = \frac{\cos{p}+\cos{q}}{3+\sin{p}+\sin{q}} \end{equation*}

は直線ABの傾きを表しています.

p, q0\leqq p<2\pi, 0\leqq q<2\piの範囲で変化するとき, 点Aは円(x-3)^2+y^2=1上を, 点Bは円x^2+y^2=1上を, それぞれ独立に動く. 直線ABの傾きzが最大となるのは, 図のように直線ABの傾きが正で2円の共通内接線となっているとき.

my_answer1_10

O^\prime(3, 0)とし, 直線ABx軸の交点をPとする. 図形の対称性から\displaystyle P\left(\frac{3}{2}, 0\right). AO^\prime=1, \displaystyle PO^\prime=\frac{3}{2}なので, \triangle{APO^\prime}で三平方の定理から\displaystyle AP=\frac{\sqrt{5}}{2}となります.

直線ABの傾きは, APの傾きを計算すればよいが, Aからx軸に下ろした垂線の足をHとすれば\triangle{APH}\triangle{O^\prime PA}が相似であることから, 傾きは

\begin{equation*} \frac{AH}{PH} = \frac{AO^\prime}{PA} = \frac{2}{5}\sqrt{5} \end{equation*}

よって, zの最大値は\displaystyle \frac{2}{5}\sqrt{5}. このとき, 2点A, Bの座標を求めると, \displaystyle A\left(\frac{7}{3}, \frac{\sqrt{5}}{3}\right), \displaystyle B\left(\frac{2}{3}, -\frac{\sqrt{5}}{3}\right)となるので, \displaystyle \sin{p} = -\frac{2}{3}, \cos{p} = \frac{\sqrt{5}}{3}, \sin{q} = -\frac{2}{3}, \cos{q} = \frac{\sqrt{5}}{3}.

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