双子素数とクレメントの定理

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双子素数とクレメントの定理

今年は2017年です. 2017は素数(1と2017以外の数で割り切れない)なので, 素数に関する話をします.

素数の存在について

素数とは, 1とその数自身でのみ割り切れる自然数で, 1は含みません.

小さい方から並べると下のようになります.

\begin{equation*} 2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, \ldots \end{equation*}

素数は無数にある

さて, 素数はいくつあるのでしょうか.

10以下では 2, 3, 5, 7 の4個.

100以下では 2から97 までの 25個.

1000以下では997までの168個.

10000以下では9973までの1229個.

と, 無数に存在します.

このことは以下のユークリッドによる証明が有名です.

証明.

素数が有限個の p_1, p_2, \ldots, p_n のみとして, 

P=p_1p_2\cdots p_n+1

とすると, Pp_1, p_2, \ldots, p_n のいずれでも割り切れないので, 

P が素数であるか, p_n よりも大きい素数で割り切れることになるので矛盾. 

素数であることの判定

与えられた n が素数であるための必要条件を与える「フェルマーテスト」というものがあります. これは, フェルマーの小定理の対偶を利用しています.

フェルマーテスト. 

n と互いに素な整数 a に対して, 

a^{n-1}\not\equiv 1\pmod{n}

が成り立つとき, n は合成数(素数でない)になります. 

n が素数であれば, どんなa に対しても上の式を満たしません. 

また, n が素数であるための必要十分条件としては, ウィルソンの定理があります.

ウィルソンの定理. 

n が素数

\Leftrightarrow (n-1)!\equiv -1\pmod{n}

双子素数

素数の中でも, 差が2であるような組

(3, 5), (5, 7), (11, 13), (17, 19), (29, 31), (41, 43), (59, 61), \ldots

双子素数といいます.

双子素数の存在

双子素数は, コンピュータを使ってたくさんのものが見つかっていますが, 素数のように無数に存在するかどうか, という問題はいまだに解決していません.

では, 双子素数であることの判定は?

素数の判定方法にウィルソンの定理があったように, (n, n+2) の組が双子素数であるための必要十分条件として, 以下のクレメントの定理というものがあります.

クレメントの定理. 

(n, n+2) が双子素数

\Leftrightarrow 4(n-1)!\equiv -n-4 \pmod{n(n+2)}

この定理はウィルソンの定理を利用して証明できます. 以下のリンクを参照してください.

–> Clement.pdf

最後に.

双子素数であるための必要十分条件は分かっているのに, 無数に存在するのか, 有限個しかないのかが分かっていないというのも不思議です.

双子素数に関する研究は今も進んでいて, 2014年には, 「差が246以内である2つの素数の組は無数に存在する」ことが証明されたそうです. この246という数字が2まで縮まる日も近いのでしょうか.

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