神大2017年度理科系第1問

この記事の所要時間: 625

問題.

a, b0\leqq a < b\leqq 1 を満たす実数とし, 点 A, B の座標をそれぞれ (a, 1-a^2), (b, 1-b^2) とする. また原点を O, 点 (0,1-a^2), (a, 1-b^2), (a,0), (b,0) をそれぞれ C, D, E, F とする. 長方形 COEA と長方形 DEFB の面積の和を S とする. 以下の問に答えよ.

(1) Sa, b で表せ.

(2) b の値を固定し, a の値のみを変化させるとき, S が最大となる ab を用いて表せ.

(3) a, b の値をともに変化させるとき, S の最大値を M とおく. M^2 を求め, S<\dfrac{1}{2} を示せ.

2 変数の関数の最大値に関する問題です.

途中の計算は少し大変ですが, 小問の流れに従って解いていけばそこまで難しくはありません.

解答例.

(1) 四角形 COEA の面積は a(1-a^2)

四角形 DEFB の面積は (b-a)(1-b^2) なので,

\begin{align*} S &= a(1-a^2) + (b-a)(1-b^2)\\ &= -a^3-b^3+ab^2+b. \end{align*}

(2) S を, b を定数とみなして a で微分すると,

\begin{align*} \dfrac{dS}{da} &= -3a^2+b^2\\ &= -(3a-\sqrt{3}b)\left(a+\frac{b}{\sqrt{3}}\right) \end{align*}

よって, \dfrac{dS}{da}=0 となるのは a=\dfrac{\sqrt{3}}{3}b のとき.

増減表を描くと,

\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|}\hline a & 0 & \cdots & \frac{\sqrt{3}}{3}b & \cdots & b\\ \hline \frac{dS}{da} & & + & 0 & - & \\ \hline S & -b^3+b & \nearrow & & \searrow & \\ \hline \end{array}

よって, a = \frac{\sqrt{3}}{3}b のとき S は最大となる.

(3) Sa=\dfrac{\sqrt{3}}{3}b を代入すると,

\begin{align*} S &= -\left(\frac{\sqrt{3}}{3}b\right)^3-b^3+\frac{\sqrt{3}}{3}b\cdot b^2+b\\ &= -\frac{9-2\sqrt{3}}{9}b^3+b \end{align*}

ここで, f(b) = -\frac{9-2\sqrt{3}}{9}b^3+b とおくと, b の値を変化させたときの f(b) の最大値が M である.

f(b)b で微分すると,

\begin{align*} f^\prime(b) &= -\frac{9-2\sqrt{3}}{3}b^2+1 \end{align*}

となるので, f^\prime(b)=0 となるのは b=\sqrt{\dfrac{3}{9-2\sqrt{3}}} のとき.

b_0 = \sqrt{\dfrac{3}{9-2\sqrt{3}}} として, 増減表を描くと,

\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|}\hline b & 0 & \cdots & b_0 & \cdots & 1\\\hline f^\prime(b) & & + & 0 & - & \\\hline f(b) & & \nearrow & & \searrow & \\ \hline \end{array}

よって,

\begin{align*} M &= f(b_0)\\ &= -\frac{9-2\sqrt{3}}{9}b_0^3+b_0\\ &= \left(-\frac{9-2\sqrt{3}}{9}b_0^2+1\right)b_0\\ &= \left\{-\frac{9-2\sqrt{3}}{9}\left(\sqrt{\dfrac{3}{9-2\sqrt{3}}}\,\right)^2+1\right\}\sqrt{\dfrac{3}{9-2\sqrt{3}}}\\ &= \frac{2}{3}\sqrt{\dfrac{3}{9-2\sqrt{3}}} \end{align*}

2乗すると,

\begin{align*} M^2 &= \frac{4}{9}\cdot\frac{3}{9-2\sqrt{3}}\\ &= \frac{4}{3\left(9-2\sqrt{3}\right)}\\ &= \frac{4\left(9+2\sqrt{3}\right)}{207} \end{align*}

M^21/4 との大小を比較します.

\begin{align*} M^2-\frac{1}{4} &= \frac{4\left(9+2\sqrt{3}\right)}{207}-\frac{1}{4}\\ &= \frac{16\left(9+2\sqrt{3}\right)-207}{207\cdot 4}\\ &= \frac{32\sqrt{3}-63}{207\cdot 4} \end{align*}

ここで,

\begin{align*} \left(32\sqrt{3}\right)^2-63^2 &= 3072-3969\\ &< 0 \end{align*}

より, 32\sqrt{3}-63<0 なので, M^2-\frac{1}{4}<0, つまり M^2<\frac{1}{4} となります.

M>0 なので, M<\frac{1}{2} となり, S は最大値が \frac{1}{2} より小さいので, S<\frac{1}{2} となる.

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