ブラーマグプタの公式(円に内接する四角形の面積を求める)

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ブラーマグプタ(Brahmagupta)の公式

公式.

ブラーマグプタの公式 : 

4辺の長さが\(a, b, c, d\)である四角形が円に内接しているとき,その四角形の面積\(S\)は次の式で求まる.

\(S=\sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)}\)

但し,\(\displaystyle s=\frac{a+b+c+d}{2}\)とする.

ブラーマグプタの公式は,円に内接する四角形の4辺の長さからその面積を求める公式です.
四角形は一般には円に内接するとは限らないですが,この公式は円に内接する場合のみ使えます.

高校などでは習わないので,検算用として使うといいかもしれません.

また,ヘロンの公式同様に,辺の長さに無理数が混ざっているような場合はこの公式に当てはめるとかえって計算が大変になる場合があります.

例.

まずは具体例を見てみましょう.
\(AB=5\), \(BC=3\), \(CD=5\), \(DA=8\)である四角形\(ABCD\)が円に内接しているとき,その面積は

\[\displaystyle s=\frac{5+3+5+8}{2} = \frac{21}{2}\]

として

\begin{align}
S &= \sqrt{\left(\frac{21}{2}-5\right)\left(\frac{21}{2}-3\right)\left(\frac{21}{2}-5\right)\left(\frac{21}{2}-8\right)}\\
&= \sqrt{\frac{11}{2}\cdot\frac{15}{2}\cdot\frac{11}{2}\cdot\frac{5}{2}}\\
&= \frac{55}{4}\sqrt{3}
\end{align}

証明.

余弦定理を用いて証明します.

(実際に円に内接する四角形の面積を求める場合は, 公式に当てはめるよりもこの証明の過程の計算を実際に行うのがよいと思います).

四角形を\(ABCD\)とし,\(AB=a\), \(BC=b\), \(CD=c\), \(DA=d\)とします.

\(\angle{ABC}=\theta\)とおくと, \(\angle{ADC}=\pi-\theta\).

\(\triangle{ABC}\), \(\triangle{ADC}\)において余弦定理より

\begin{align*}
\left\{ \begin{array}{ll}
{AC}^2&=a^2+b^2-2ab\cos{\theta}\\
{AC}^2&= c^2+d^2-2cd\cos(\pi-\theta) = c^2+d^2+2cd\cos{\theta}
\end{array} \right.
\end{align*}

よって,

\(a^2+b^2-2ab\cos{\theta}=c^2+d^2+2cd\cos{\theta}\)

なので,

\(2(ab+cd)\cos{\theta}=a^2+b^2-c^2-d^2\)

\(\displaystyle \cos{\theta}=\frac{a^2+b^2-c^2-d^2}{2(ab+cd)}\)

ここで,\(0<\theta<\pi\)より\(\sin{\theta}>0\)なので,

\begin{align*}
\sin{\theta} &= \sqrt{1-\cos^2{\theta}}\\
&= \sqrt{1-\left\{\frac{a^2+b^2-c^2-d^2}{2(ab+cd)}\right\}^2}\\
&= \frac{\sqrt{\{2(ab+cd)\}^2-(a^2+b^2-c^2-d^2)^2}}{2(ab+cd)}\\
&= \frac{\sqrt{\{2(ab+cd)+(a^2+b^2-c^2-d^2)\}\{2(ab+cd)-(a^2+b^2-c^2-d^2)\}}}{2(ab+cd)}\\
&= \frac{\sqrt{\{(a+b)^2-(c-d)^2\}\{-(a-b)^2+(c+d)^2\}}}{2(ab+cd)}\\
&= \frac{\sqrt{(a+b+c-d)(a+b-c+d)(a-b+c+d)(-a+b+c+d)}}{2(ab+cd)}
\end{align*}

よって,面積は

\begin{align*}
S &= \triangle{ABC}+\triangle{ADC}\\
&= \frac{1}{2}ab\sin{\theta}+\frac{1}{2}cd\sin(\pi-\theta)\\
&= \frac{1}{2}ab\sin{\theta}+\frac{1}{2}cd\sin{\theta}\\
&= \frac{1}{2}(ab+cd)\sin{\theta}\\
&= \frac{1}{4}\sqrt{(a+b+c-d)(a+b-c+d)(a-b+c+d)(-a+b+c+d)}\\
&= \sqrt{\frac{a+b+c-d}{2}\cdot\frac{a+b-c+d}{2}\cdot\frac{a-b+c+d}{2}\cdot\frac{-a+b+c+d}{2}}
\end{align*}

\(\displaystyle s = \frac{a+b+c+d}{2}\)とおけば,

\(S = \sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)}\).

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