2変数関数の最大値~図形で考える(自作問題1-(10))

この記事の所要時間: 338

問題.

今回は, 自作問題の1-(10), 2変数関数の最大値の解答・解説です.

問題. 

実数\(p, q\)が\(0\leqq p<2\pi,\ 0\leqq q<2\pi\)の範囲を互いに独立に動くとき,

\(z=\dfrac{\cos{p}+\cos{q}}{3+\sin{p}+\sin{q}} \)

の最大値と, そのときの\(\sin{p}, \cos{p}, \sin{q}, \cos{q}\)の値を求めよ.

通常2変数関数の最大・最小値問題では, まず \(q\) を固定して \(p\) だけを変数と考えて最大・最小となる \(p\) (通常 \(q\) の関数として表される)を求め, 次にその \(p\) を代入して \(q\) の身の関数として最大・最小値を求めます.

しかし, 今回の問題では与えられた\(z\)を\(p\)で微分しても複雑な式になり, 上手く解けません.

今回の場合, 分数の形をしているので, \(z\)を座標平面上の2点を通る直線の傾きと見なして, 図形で考えていきます.

解答例.

\(xy\)平面上で2点\(A(3+\sin{p}, \cos{p})\), \(B(-\sin{q}, -\cos{q})\)を考える. このとき,

\begin{align*}
z = \frac{\cos{p}+\cos{q}}{3+\sin{p}+\sin{q}}
\end{align*}

は直線\(AB\)の傾きを表しています.

\(p, q\)が\(0\leqq p<2\pi\), \(0\leqq q<2\pi\)の範囲で変化するとき, 点\(A\)は円\((x-3)^2+y^2=1\)上を, 点\(B\)は円\(x^2+y^2=1\)上を, それぞれ独立に動く. 直線\(AB\)の傾き\(z\)が最大となるのは, 図のように直線\(AB\)の傾きが正で2円の共通内接線となっているとき.

my_answer1_10

\(O^\prime(3, 0)\)とし, 直線\(AB\)と\(x\)軸の交点を\(P\)とする. 図形の対称性から\(\displaystyle P\left(\frac{3}{2}, 0\right)\). \(AO^\prime=1\), \(\displaystyle PO^\prime=\frac{3}{2}\)なので, \(\triangle{APO^\prime}\)で三平方の定理から\(\displaystyle AP=\frac{\sqrt{5}}{2}\)となります.

直線\(AB\)の傾きは, \(AP\)の傾きを計算すればよいが, \(A\)から\(x\)軸に下ろした垂線の足を\(H\)とすれば\(\triangle{APH}\)と\(\triangle{O^\prime PA}\)が相似であることから, 傾きは

\begin{align*}
\frac{AH}{PH} = \frac{AO^\prime}{PA} = \frac{2}{5}\sqrt{5}
\end{align*}

よって, \(z\)の最大値は\(\displaystyle \frac{2}{5}\sqrt{5}\). このとき, 2点\(A, B\)の座標を求めると, \(\displaystyle A\left(\frac{7}{3}, \frac{\sqrt{5}}{3}\right)\), \(\displaystyle B\left(\frac{2}{3}, -\frac{\sqrt{5}}{3}\right)\)となるので, \(\displaystyle \sin{p} = -\frac{2}{3}, \cos{p} = \frac{\sqrt{5}}{3}, \sin{q} = -\frac{2}{3}, \cos{q} = \frac{\sqrt{5}}{3}\).

スポンサーリンク
sub2
sub2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加