2013年度東北大理系第1問

この記事の所要時間: 344

問題.

\(k\) を実数とする.3次式 \(f(x)=x^3-kx^2-1\) に対し,方程式 \(f(x)=0\) の 3 つの解を \(\alpha, \beta, \gamma\) とする.\(g(x)\) は \(x^3\) の係数が 1 である 3 次式で,方程式 \(g(x)=0\) の 3 つの解が \(\alpha\beta, \beta\gamma, \gamma\alpha\) であるものとする.
(1) \(g(x)\) を \(k\) を用いて表せ.
(2) 2 つの方程式 \(f(x)=0\) と \(g(x)=0\) が共通の解をもつような \(k\) の値を求めよ.

方針.

(1) は 3 次方程式の解と係数の関係を使えばすぐに解ける.
(2) については,2 つの方程式の解が \(\alpha, \beta, \gamma\) を使って表されているので,どの 2 つが共通かで場合分けして調べていく.

解答例.

(1) \(f(x)=0\) について解と係数の関係より,
\begin{align*}
\left\{\begin{array}{ll}
\alpha+\beta+\gamma &= k\\
\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha &= 0\\
\alpha\beta\gamma &= 1
\end{array}\right.\tag{$\ast$}
\end{align*}

すると,\(g(x)=0\) は解が \(\alpha\beta, \beta\gamma, \gamma\alpha\) で \(x^3\) の係数が 1 なので,
\begin{align}
g(x) &= (x-\alpha\beta)(x-\beta\gamma)(x-\gamma\alpha)\\
&= x^3-(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha)x^2+\alpha\beta\gamma(\alpha+\beta+\gamma)x-(\alpha\beta\gamma)^2\\
&= x^3+kx-1.
\end{align}

(2) 共通な解を \(\alpha\) であるとする.

\(\alpha=\beta\gamma\) の場合と,\(\alpha=\alpha\beta\) の場合について調べれば良い.(\(\alpha=\gamma\alpha\) の場合は,\(\beta\) と \(\gamma\) を入れ替えることで 2 つ目の場合とおなじになるため)

(i) \(\alpha=\beta\gamma\) のとき
\(\alpha\beta\gamma=1\) に代入すると,\(\alpha^2=1\) となり,\(\alpha=\pm 1\).

\(f(x)=0\) の解なので,代入することで
\(\alpha=1\) のとき \(k = 0\), \(\alpha=-1\) のとき \(k=-2\) となる.

(ii) \(\alpha=\alpha\beta\) のとき
\(\alpha\beta\gamma=1\neq 0\) より \(\alpha\neq0\) であるから,両辺を \(\alpha\) で割ることで
\(\beta=1\). すると,(1)の(\(\ast\)) は,
\begin{align*}
\left\{\begin{array}{ll}
\alpha+1+\gamma &= k\\
\alpha+\gamma+\alpha\gamma &= 0\\
\alpha\gamma &= 1
\end{array}\right.
\end{align*}
となり,\(k=0\).

逆に,\(k=0\) のとき,\(f(x)=g(x)=x^3-1=(x-1)(x^2+x+1)\) となり,\(f(x)=0, g(x)=0\) は 3 つの共通な解をもつ.
また,\(k=-2\) のとき,\(f(x)=x^3+2x^2-1=(x+1)(x^2+x-1)\), \(g(x)=x^3-2x-1=(x+1)(x^2-x-1)\) となり,\(f(x)=0, g(x)=0\) は共通の解 \(x=-1\) をもつ.

以上より,\(k=0, -2\).

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