重複組合せVol.4

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重複組合せVol.4

今回は重複組合せを利用する有名な問題を紹介します.

Q. \((x+y+z)^5\) を展開して整理したとき,項はいくつあるか.

まずは,5乗ではなく2乗の場合を,実際に式を展開して計算してみます.
公式として覚えているかもしれませんが,ここでは分配法則を使って展開すると,

\begin{align*}
(x+y+z)^2 &= (x+y+z)(x+y+z)\\
&= x^2+xy+xz+xy+y^2+yz+xz+yz+z^2\\
&= x^2+y^2+z^2+2xy+2yz+2zx
\end{align*}

となるので,この場合項の数は6個になります.
2乗なので実際に計算しましたが,5乗になると計算するのは大変です.

そこで,うまく重複組合せの考え方にもっていきます.

考え方.

2乗のときの展開式を見て,気づくことはないでしょうか?

現れた6つの項はすべて次数が2になっています.これは,\((x+y+z)(x+y+z)\)を展開するときに,それぞれの\((x+y+z)\)から\(x, y, z\)のいずれか1つを選んで掛け算しているからです.

\begin{align*}
\underbrace{(x+y+z)}_{1つ選ぶ}\underbrace{(x+y+z)}_{1つ選ぶ}
\end{align*}

つまり,\((x+y+z)^2\)を展開,整理して現れる項は,
\begin{align*}
x^iy^jz^k\quad (i+j+k=2,i,j,k\geqq0)
\end{align*}
という形をしています.

よって,現れる項の数は
\begin{align*}
i+j+k=2, i,j,k\geqq0
\end{align*}
を満たす整数\((i, j, k)\)の組の個数と同じになります.これは重複組合せVol.1で扱った問題なので,重複組合せを使って解くことができます.

\begin{align*}
{}_3H_2 &= {}_4C_2\\
&= 6
\end{align*}

となり,上で実際に展開したものと同じ答えになりました.

5乗の場合も同じように考えると,
\begin{align*}
{}_3H_5 &= {}_7C_5\\
&= 21
\end{align*}
となり,項の数は21個です.

一般の場合も

Q. \((x_1+x_2+\cdots+x_n)^m\) を展開して整理したとき,項はいくつあるか.
この場合も上と同じように考えると,
\begin{align*}
{}_nH_m
\end{align*}
個となります.
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