平方数になる条件(自作問題30)

この記事の所要時間: 345

問題.

今回は,自作問題の30番の解説です.

問題.
\(n(n+1)(n+2)(n+3)+k\) がすべての自然数 \(n\) に対して平方数となるような自然数 \(k\) を求めよ.

この手の問題は方針を考えるために,\(n\) に具体的な値を代入して調べてみましょう.

解答例,解説

\[f(n)=n(n+1)(n+2)(n+3)+k\]

とおいて,\(f(1), f(2), \ldots\) を調べてみます.

\begin{align*}
f(1) &= 1\cdot 2\cdot 3\cdot 4+k\\ &= 24+k\\
f(2) &= 2\cdot 3\cdot 4\cdot 5+k\\ &= 120+k\\
f(3) &= 3\cdot 4\cdot 5\cdot 6+k\\ &= 360+k\\
\end{align*}

すると,\(k=1\) とすると全て平方数になりそうだということが見えてきます.

(\(25=5^2, 121=11^2, 361=19^2\) です.\(19^2\) は覚えている必要はないですが,\(11^2=121\) は覚えておきましょう)

そこで,\(k=1\) のときにすべての \(n\) について平方数になることを証明していきます.

\(k=1\) とすると,

\begin{align*}
f(n) &= n(n+1)(n+2)(n+3)+k\\
&= \{n(n+3)\}\{(n+1)(n+2)\}+k\\
&= (n^2+3n)(n^2+3n+2)+k\\
&= (n^2+3n)^2+2(n^2+3n)+k\\
&= (n^2+3n+1)^2
\end{align*}

\(n\) が自然数であれば \(n^2+3n+1\) も自然数なので,\(f(n)\) は平方数となります.

答えが\(k=1\)だけであることについて

さて,\(k=1\)が条件を満たしていることは分かりましたが,他に答えがないかを確認しておく必要があります.

\(f(1)=24+k, f(2)=120+k\) がともに平方数なので,\(a, b\) を自然数として,

\begin{align*}
24+k&=a^2\tag{1}\\
120+k &= b^2\tag{2}
\end{align*}
とおきます.

\((2)\) から \((1)\) を引くと,\[96=b^2-a^2=(b+a)(b-a)\]となります.\(b+a>b-a\), \(b+a, b-a\)は偶奇が一致する(両方とも偶数か,両方とも奇数)ことに注意すると,これを満たす \((b+a, b-a)\) の組は

\begin{align*}
(b+a, b-a) = (48, 2), (24,4), (16,6), (12,8)
\end{align*}

の4通りしかなく,それぞれについて \((a, b)\)を求めると

\begin{align*}
(a, b) = (23, 25), (10, 14), (5, 11), (2, 10)
\end{align*}

となります.\((1)\)式に代入して \(k\) を求めると,それぞれ \(k=505, 76, 1, -20\) です.\(k\) は自然数なので \(k=-20\) は不適なので,\(k=505, 76, 1\) が候補に残ります.

後は,\(n=3\) の場合に平方数になるかを確認しましょう.

\begin{align*}
360+505 &= 865\\
&= 5\times 173\\
360+76 &= 436\\
&= 2^2\times109\\
360 + 1 &= 361\\
&= 19^2
\end{align*}
なので,\(k=505, 76\) では \(n=3\) のときに平方数になりません.

したがって,すべての \(n\) について \(n(n+1)(n+2)(n+3)+k\) が平方数となるのは \(k=1\) のときのみです.

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