京大2021年度理系第1問-問1(ベクトル)

この記事の所要時間: 442

問題.

ーーー→ 2021年度京大理系の他の問題はこちらから
第1問-問2        第2問       第3問       第4問       第5問       第6問
次の各問に答えよ.
問1. \(xyz\)空間の3点\(\mathrm{A}(1, 0, 0), \mathrm{B}(0, -1, 0), \mathrm{C}(0, 0, 2)\)を通る平面\(\alpha\)に関して点\(\mathrm{P}(1, 1, 1)\)と対称な点\(\mathrm{Q}\)の座標を求めよ.ただし,点\(\mathrm{Q}\)が平面\(\alpha\)に関して\(\mathrm{P}\)と対称であるとは,線分\(\mathrm{PQ}\)の中点\(\mathrm{M}\)が平面\(\alpha\)上にあり,直線\(\mathrm{PM}\)が\(\mathrm{P}\)から平面\(\alpha\)に下ろした垂線となることである.問2. 赤玉,白玉,青玉,黄玉が1個ずつ入った袋がある.よくかきまぜた後に袋から玉を1個取り出し,その玉の色を記録してから袋に戻す.この試行を繰り返すとき,\(n\)回目の試行で初めて赤玉が取り出されて4種類全ての色が記録済みとなる確率を求めよ.

長くなってしまうので,問1と問2は別の記事に分けて書くことにして,本記事では問1の解説をします.(問2の記事はこちら)

問1. は\(xy\)平面だとよくある問題ですが,空間なのでベクトルを使って垂直という条件を処理しましょう,という問題です.ベクトルの基本がわかっていればそこまで難しくない印象です.

解答例.

問1.

①\(\newcommand\vec[1]{\overrightarrow{\mathrm{#1}}}\mathrm{PQ}\)の中点\(\mathrm{M}\)が平面\(\alpha\)上にあること

②\(\mathrm{PQ}(\mathrm{PM})\)が平面\(\alpha\)に垂直であること

の2つから式を立てて解けばいいです.今回の場合,①からさきに扱うと解きやすいです.

まず,点\(\mathrm{M}\)は\(\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}\)を通る平面上にあるので,実数\(s, t\)を用いて

\begin{align*}
\vec{AM}=s\vec{AB}+t\vec{AC}
\end{align*}

と書けます.原点を\(\mathrm{O}(0, 0, 0)\)とすると,\(\vec{AM}=\vec{OM}-\vec{OA}\)なので,

\begin{align*}
\vec{OM} &= \vec{OA}+s\vec{AB}+t\vec{AC}\\
&= (1, 0, 0) + s(0-1, -1-0, 0-0) + t(0-1, 0-0, 2-0)\\
&= (-s-t+1, -s, 2t)
\end{align*}

次に,②の条件を考えます.

\begin{align*}
\vec{PM} &= \vec{OM} – \vec{OP}\\
&= (-s-t+1, -s, 2t) – (1, 1, 1)\\
&= (-s-t, -s-1, 2t-1).\tag{1}
\end{align*}

\(\vec{PM}\perp\vec{AB}\)より\(\vec{PM}\cdot\vec{AB}=0\)なので

\begin{align*}
(-s-t)\cdot(-1)+(-s-1)\cdot(-1)+(2t-1)\cdot0 &= 0\\
\therefore 2s+t+1 &= 0 \tag{2}
\end{align*}

同様に,

\(\vec{PM}\perp\vec{AC}\)より\(\vec{PM}\cdot\vec{AC}=0\)なので

\begin{align*}
(-s-t)\cdot(-1)+(-s-1)\cdot0+(2t-1)\cdot2 &= 0\\
\therefore s+5t-2 &= 0 \tag{3}
\end{align*}

(2), (3)を連立して解けば,\(s = -\frac{7}{9}, t = \frac{5}{9}\).

(1)に代入して,

\begin{align*}
\vec{PM} &= \left(\frac{2}{9}, -\frac{2}{9}, \frac{1}{9}\right)
\end{align*}

したがって,

\begin{align*}
\vec{OQ} &= \vec{OP} + 2\vec{PM}\\
&= (1, 1, 1) + 2\left(\frac{2}{9}, -\frac{2}{9}, \frac{1}{9}\right)\\
&= \left(\frac{13}{9}, \frac{5}{9}, \frac{11}{9}\right)
\end{align*}

となり,点\(\mathrm{Q}\)の座標は\(\left(\frac{13}{9}, \frac{5}{9}, \frac{11}{9}\right)\).

スポンサーリンク
sub2
sub2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加